学級が荒れてつらい経験をしたことはありませんか?子供と良い関係が築けなくて嫌な思いをしたことはありませんか?学校の先生をしていれば、程度はいろいろあるでしょうが、そのような経験をするものです。どうしようもないときってありますが、自分の努力次第で状況を良くなることもあります。
ゴリパパ自身、十数年かけて2~6年生の担任を経験してきましたが、学級崩壊は0。保護者で悩んだことは1回のみ。小学校教員歴十数年のゴリパパが明日からできるちょっとのスキルを紹介していこうと思います。
結論から言うと
2・6・2の法則を念頭におくべし
小さな「できた」を積み重ねるべし
みんなの約束はみんなの前で確認するべし
指示は通す努力をするべし
ゴリパパの勤務する学校でも学級崩壊しているところがあります。
荒れているのは低学年。言うことを聞かないし、立ち歩きはするし、暴力はあるし、物は無くなるし・・。そうなると保護者も不信感をもち、先生は教室に入りづらくなるし、さらに荒れていき・・の無限ループ。誰が担任しても大変なクラスもあれば、少しやり方を変えるだけで激変するクラスもあります。
ここで言っておきたいのは、担任の先生を責めてはいけないということ。その先生だからそれくらいの荒れ方で収まっているのかもしれません。私が担任すれば大丈夫!みたいなことは言うべきではありません。大丈夫かどうか、その答えは、誰もわからないのですから・・。
前置きが長くなりましたが、今日の記事は、悩める若手先生向けです。中堅、ベテランの先生たちは当たり前のようにやっていることだらけ。あまり新しい発見はないかと思われます・・。

初心を忘れない!
2・6・2の法則を念頭におくべし
①誰が担任でもしっかりしてる子
②誰が担任でも大変な子
③どちらにも転んでしまう子
巷では、2・6・2の働きアリの法則は、人間社会に当てはまらないという人もいます。
ここでお伝えしたいのは、①誰が担任でもしっかりしてる子もいれば、②誰が担任でも大変な子もいる、そして③どちらにも転んでしまう子がいるということ。
そして、③どちらにも転んでしまう子が教室では圧倒的多数です。
①②をほったらかして、③だけに注力するのですか!と批判がきそうですがそうではありません。
物事には優先順位があって、③が安定しないと学級は安定しないしません。
安定しないと①②に手が回るわけがないのです。
②に構いすぎて、③をほったらかしにしすぎる。
結果、③も荒れ始めるというわけです。
小さな「できた」を積み重ねるべし
「できた」という体験はとても尊い
小さな「できた」を積み重ねましょう。
そして、「できた」ことに対しては、しっかり評価(褒める)しましょう。
具体的な例で見ていきます。
想定は4月の2年生。
初めて図書室で4時間目を過ごし、教室へ移動する場面です。
みんなー、そろそろ教室に帰りますよー。本を片づけて並びましょう。
基本的に全員が並ぶまで待つ。
どうしても並べない子もいるでしょう。
そのときは、並んでいる子たちを褒める。
並び終わったら、
本をきれいに片づけられた人?おー、みんな片付けもきれいにできたし、しっかり並んでいるしすごいじゃん^^
初めての図書室なので、本をきれいに片づける、帰るときには並ぶという価値づけを行います。
2回目より、1回目に行うことが効果的です。
先生、置きっぱなしにしちゃった!
こんな子がいたら、チャンスです!
たけるくん、置きっぱなしにしちゃったって自分で言えたね!えらい!じゃあ、片づけてこようか!
片付けている子をみんなで待つ。
その後、
たけるくんみたいに、あっ!って気づいたときに自分から言えるっていいことなんだよ。今、真剣にゴリパパ先生の話を聞いている〇〇さんもすばらしいね!
なんてことを言いまくります。
小さな「できた」がたくさんあるでしょう。
今から教室に帰ります。廊下は静かに歩きましょうね。
静かならそのまま教室へ。
もし、あまりにも騒がしいようなら、一度立ち止まり、振り返って「しーっ」の合図を。
教室に着くと、
席に着きましょうね。(もし、席に着いている子がいたら、〇〇さんは席に着いていてすばらしいね!)
席に着かせるには理由があります。
みんな、図書館の使い方が上手だったね!帰るときも静かな人が多かったね。これからも続けようね。
みんなに聞かせたい言葉なので、席に着かせて全員が聞くことができるようにします。
もちろん、話す子もいるでしょう。
しかし、その子を叱るより、まずはできた子を褒める。
その方が、③どちらにも転んでしまう子にとって効果的です。
①誰が担任でもしっかりする子にとってもよいことでしょう。
②誰が担任でも荒れてしまう子へは、ここ(廊下歩行くらい)ではとやかく言いません。
「できた」って日常にたくさんあります。
それを言語化し、見えるようにしていくことが大切です。
みんなの約束はみんなの前で確認するべし
子供に「聞いてないよー」は言わさない
基本的に、先手を打ちます。事前に子供のやりそうなことにはダメという指導をしておくということ。
これも具体的に確認していきます。
2年生ではさみを使う時間があったとします。皆さんなら、まずは何を子供たちに伝えますか?ゴリパパは、当たり前である「はさみは人を傷つけるものじゃないということ」を全体で再確認します。
このあと、はさみを使います。まだ、出さなくていいですよ。みんな、はさみを使うときの約束をしますね。これで人を傷つけてはいけません。傷つけるようなこともしてはいけません。わかった人は、はさみを机の上に出しましょう。
こんな感じのことを言います。
もし、はさみで危ないことをしていたら、きつく叱ります。だって危ないですから。それを叱らない先生のもとに大切なわが子は預けられないですよね。叱っていいんです!!
その時に、「聞いてないよー」とは言わせません。もし、本人が聞いてなくても、周りが聞いていたら本人が聞いてなかっただけ。
だから、全体で再確認するのです。ルール等は、全体で確認します。半分くらいしかいないときに確認したことはルールにはなりません。
以上のように、事前に子供がやりそうなことに対して、先手を打っておくことが大切です。
これは、失敗をしたり、年数を重ねていくと自然と身についていくものですが、若いころは難しいかもしれません。あり得ないことをし始めるのが子供ですから。

先輩の先生に聞いてみるのもいいな。〇〇のときには、どんな事前指導をしますか?と。
指示は通す努力をするべし
「あの子は言うこと聞かない」
声を大きく出していろいろ伝えているつもりでも、相手が全然理解していないなんてことってありますよね。これは、先生の声が届いていないか、先生の言うことを理解していないかのどちらです。
だいたいは、届いていません。③の子たちには確実に届くようにしたいところ。
自分の頭の中にあるものを相手の頭の中に入れるという行為は、とっても難しいのです。
まずは、聞く態勢を作ることが大切。
ゴリパパ先生を見ましょう。おへその向いている〇〇くんすばらしいですね。
全員がこちらを向いたら
みなさん、9:10まで本を読みましょう。
だまされたと思ってやってみてください。みんなこのような経験をしています。そこから自分なりにアレンジをしているはずです。

大きな声を出すと、お互いに疲れる。普通の声が届くような状態を作る。
君子、信ぜられて而(しか)して後に其の民を労す ~孔子~
子夏曰、君子信而後勞其民、未信則以爲厲己也、信而後諌、未信則以爲謗己也。
現代語訳
子夏(しか)が言いました、
「人々の手本たるべき君子は、人々を使役する前に彼らの信頼を得る。信頼を得なければ人々は君子によって苦しめさせられると思うだろう。また主君を諌める前に主君からの信頼を得る。信頼を得なければ主君は侮辱されると思うだろう。」
https://blog.mage8.com/rongo-19-10
人は、信頼関係がないとどんなことを言っても聞かない
これにつきます。
あなたならどんな人を信頼しますか?
ゴリパパは、自分の気持ちをわかってくれる人や温かく接してくれる人、一緒にいて楽しい人などです。子供も同じ。机の周りに集まってくる子たちはたぶん、あなたのことを信頼しているし好きでしょう。
けれど、そうでない子もいますよね。そんな子たちへの声掛けは忘れないようにしたいものです。
まとめ
①誰が担任でもしっかりする子
②誰が担任でも荒れてしまう子
③どちらにも転んでしまう子
荒れないようにするためには、③を優先して指導する。
ゴリパパは、まずは荒れない学級を目指します。
その土台がないと、学校生活が成り立ちません。
授業も成立しません。
荒らさないためには、叱り飛ばすこともありますし、時には声も張り上げます。(現実にそうしないと言うことを聞かない学級もあります)
それらすべての行為には「荒れない学級を目指す」という目的があります。最初をなあなあにしておくと結局全員が嫌な1年を過ごすことになります。
最初にミスっても、週初めや月初め、長期休み後などに挽回してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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子育て、教育を通じて
よい社会にしていこう!
またね!!
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